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射精障害とは?原因や改善・治療方法を解説

コラム
2023.02.20

 

『射精道』という本をご存知でしょうか?泌尿器科医である今井伸先生の著書です。武士が刀を扱う掟『武士道』があるように、男子たるもの陰茎を扱うための掟『射精道』がある。ここでは射精について考えていきます。

射精障害とは?

射精障害の方は「精液が出ない」「射精に時間がかかる」「すぐ射精してしまう」などを主訴として来院されます。精液が出ない原因は、無射精症、逆行性射精、オルガズムがないなどが原因となり、射精に時間がかかるのは遅漏、すぐに射精してしまうのは早漏と呼ばれます。

 

射精障害が起きるメカニズム

射精は、精管内容物(通常は精子を含む) と前立腺液および精囊液がともに後部尿道に流出され,精液が膀胱内へ逆流するのを防御するため 内尿道口が閉鎖し,これと同時に外尿道括約筋が開き,精液が外尿道口から体外へ射出されることで成立します射精障害はこの何処かに問題が起こることで精液が尿道から出てこないことを言います。原因としては様々ですが、糖尿病による神経障害、腹部の手術の手術の際に、腰内蔵神経や下腹神経などの神経を損傷した場合などに起こる逆行性射精などが有名ですが、勃起や射精をするのに十分な性的な興奮が得られない場合や、薬剤性の射精障害などがあります。
*下腹神経は精管内圧の上昇、前立腺の収縮、内尿道口の収縮に関係している神経です。

 

射精障害の種類

逆行性射精

精液が尿道の先端の方向ではなく、膀胱側に押し出されてしまう現象です。オルガズムを感じた後、射精したような感じはあるのに、尿道から精液が出てきません。精液の量が極端に少ない場合には、部分的な逆行性射精である場合もあります。通常の射精では膀胱側の尿道は内尿道括約筋により閉鎖しますが、糖尿病や神経が障害される疾患により、内尿道括約筋の閉鎖が起こらず、精液が膀胱内に押し出されます。

無射精症

尿道に精液が出てこない状態です。精液を作っている精のうや前立腺に問題があり、精液を作れない、または精液を出す部分が閉塞していることなどが原因となります。

膣内射精障害

射精障害の中では最も多くみられます。マスターベーションはできるけれど、パートナーとの性交渉により射精ができない状態です。制欲はあり、勃起挿入はできるけれど、膣内での射精ができない状態となります。近年男性不妊外来ではこのような方が急増しています。膣内射精障害の原因はマスターベーションの方法の誤り、排卵日を特定することによるプレッシャー、性的刺激を受ける対象が特殊な場合などがあります。

薬剤性射精障害

薬剤の投与により射精障害が起こることもあります。うつ病の治療薬である三環系抗うつ薬は射精障害だけでなく、勃起障害を起こすことでも知られている。また同じくうつ病の薬である、選択的セロトニン再吸収阻害薬は射精障害を起こす。また、前立腺肥大症の治療薬であるα1受容体遮断薬は逆行性射精や無射精になることが知られています。

 

射精障害の原因診断

逆行性射精

下腹神経の障害により起こることが知られています。下腹神経の障害により内尿道口の閉鎖が起こらず、尿道の精液が膀胱内に押し出されます。オルガズムと射精感がありっても、尿道から精液が出てきません。マスターベーション後に排尿を行い、尿中の精子を確認することで、診断することができます。

無射精症

射精管の閉塞などで起こります。前立腺のMRIを撮影し、前立腺にミュラー管嚢胞などを認めると、射精管閉塞による無射精症の診断ができます。

膣内射精障害

強すぎる刺激でのマスターベーションが膣内射精障害の原因となります。強く握る、床に擦り付けるなどして射精をしている場合には、膣内の刺激では射精に至らないことがあります。マスターベーションの方法などを確認することで、診断することができます。

薬剤性射精障害

 

射精障害の治し方・治療方法

原因により治療方法は変わってきます。

逆行性射精

内服治療により内尿道括約筋を閉鎖することができれば、順行性に射精することができます。また、稀ではありますが、膀胱内の精子を回収し利用する方法もあります。

無射精症

閉塞の原因を特定し、閉塞を解除することができれば、射精が可能となります。

膣内射精障害

近年膣内の環境を模したマスターベーターを用いたリハビリが治療として有効であると報告されています。マスターベーションを行う際に、強い刺激のものから弱い刺激のものへ移行させていくことで膣内での射精ができるようになります。

薬剤性射精障害

原因となる薬剤を中止することで、射精可能となりますが、原疾患の治療が優先されますので、必ず担当医との相談が必要になります。

 

射精障害で妊娠できる確率は?

どのような原因により射精障害になっているかによりますが、精子を回収することができれば、回収した精子を用いた不妊治療により妊娠することは可能です。もちろん自然に射精できるようになれば、自然妊娠も可能です。

 

松本レディースIVFクリニックは男性外来も受け付けています

松本レディースIVFクリニックではお子様を作るための射精を応援しています。排卵のタイミングで射精することは大変だと思いますが、大切な日により良い精子を提供するためのお手伝いをしています。

男性外来について詳しくはこちら


まとめ

射精障害は潜在的に多くの患者さんがいる割に、パートナーにさえ悩みを話していないという方もいらっしゃいます。決して恥ずかしいことではないので、一人で悩まず原因検索から始めることで、治療することができます。

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監修医師情報

原口 広史
専門 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
日本産科婦人科学会産婦人科指導医
日本生殖医学会生殖医療専門医
生殖・内分泌
子宮内膜症
子宮腺筋症
着床

お子さんが欲しいという希望や、なかなかできないという悩みに、少しでも手助けできるよう心がけています。
是非、いらっしゃって下さい。

経歴
2006年 東京大学医学部医学科(理科3類)卒業
2007年 焼津市立総合病院
2009年 東京大学医学部附属病院
2010年 焼津市立総合病院
2011年 河北総合病院
2012年 東京大学大学院医学系研究科生殖・発達・加齢医学専攻博士課程
2015年 日本学術振興会特別研究員 DC
着床関連の研究に従事
2016年 大学院博士課程卒業 医学博士
2016年 日本学術振興会特別研究員 PD
2017年 東京大学医学部附属病院 助教
2019年 東京大学医学部付属病院
生殖グループ 総ハウプト
2020年 松本レディースクリニック/リプロダクションオフィス 常勤医師
2021年 松本レディースリプロダクションオフィス 院長
2023年 松本レディースIVFクリニック 院長
田中 智基
専門 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
生殖・内分泌
着床

受診や治療自体がストレスにならないように心がけています。
なかなか授かれない状況で不安や悩みが多い方もいらっしゃると思います。
心折れずに次の一歩を踏み出し続けましょう。
お二人がゴールにたどり着けるように精一杯サポートさせていただきます。

経歴
2011年 東京大学医学部医学科(理科3類)卒業
2011年 東京大学医学部付属病院
2013年 焼津市立総合病院
2018年 松本レディースクリニック/リプロダクションオフィス 非常勤医師
2020年 同 常勤医師
2021年 松本レディースリプロダクションオフィス 副院長
2023年 松本レディースIVFクリニック 副院長
2018年6月に改正・施行された「医療広告ガイドライン」に基づき、当ページは医師免許を持った松本レディースグループの医師監修のもと掲載しています。
医療広告ガイドラインの運用や方針について詳しくはこちら、当院の在籍医師一覧はこちらをご覧ください。
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