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不妊治療TOP妊活のお役立ち情報妊活中に必要な栄養素と食事 避けるべき食べ物・飲み物も解説

妊活中に必要な栄養素と食事 避けるべき食べ物・飲み物も解説

コラム
2023.06.09

いざ「妊娠したいな」、と思った時、何から始めたらいいか迷う方も多いはず。いきなり病院で検査や治療にはまだ抵抗があるけれど、日常生活で意識した方がいいことや気をつけることはないかな?と考えた時に、まず頭に浮かぶのが食事という方もいらっしゃるでしょう。これは食べてもいいの?積極的にとるべき栄養素は何だろう?食べない方がいいものはある?など、外来でも多くの質問が寄せられます。

そんな妊活をスタートしたい方に、妊活中に摂った方が良い食事、避けたほうが良い食事、目指す体重の目安などを説明します。

そもそも妊活とは

妊活とは「妊娠活動」の略で、子供が欲しいと希望するカップルが妊娠のために行う活動のことです。カップルで妊娠について話し合ったり、妊娠に関する様々な情報を得ることや、日常生活について妊娠を意識したものに変えること、自分達でタイミングを意識して性交渉をもったり、病院に受診して検査、治療することを全て含めて妊活と呼びます。

もちろん妊娠することは一つの目標ですが、それで終わりではありません。妊娠期間も含めて最終的には母子共に健康な状態で赤ちゃんを迎えることが本当のゴールです。そのゴールを意識した生活を無理なく続けていくことが正しい妊活に繋がるでしょう。

妊活中は食事に気を使った方がいい理由

妊活中で大事なことの一つが食事です。健康な体作りは妊活の基礎中の基礎といってもいいものです。

過度なダイエットや偏りすぎた食事は排卵が止まってしまい妊活に影響が出ることがあります。食生活に気を使い、適切な体重にコントロールすることで妊娠の確率は上がりますし、妊娠中の合併症(早産や妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群など)の確率を下げることにもつながります。

妊娠に至るまでの期間、妊娠の確率を上げるために、血流アップや卵子や精子の質を改善する可能性があると考えられている栄養素があるので、意識して摂取することが妊娠への近道になるかもしれません。

また、妊娠はいつするかわからないもの。後から「あの時妊娠していたんだ!」と気づくこともしばしばあります。大抵の場合大きな問題はありませんが、稀に赤ちゃんに影響を与える食事もあります。妊娠したら、積極的に取りたい栄養素やなるべく避けておきたい食事を知るのは非常に大切です。

さらに、逆に意識して摂取しておくことで赤ちゃんの先天的な病気の確率を下げることができる栄養素もあります。

妊娠中は通常より必要なミネラル、たんぱく質、ビタミンなどの栄養素は増えますので、いざその時に備えて食生活を見直しておくことは赤ちゃんを迎えるために大事な準備となります。

男女とも、妊娠という目標にできるだけ早く至るように、またいざ妊娠した時に元気な赤ちゃんを産めるように、毎日の生活を意識してみてください。

妊活中に摂取したい食べ物【男女別】

良く「何を食べたら妊娠しますか?」という質問をいただきます。残念ながら、妊活中に「これを食べれば妊娠できる!」というものがあるわけではありません。

何事もバランスよく適度にという前提ではありますが、その中で意識して摂ると良いものを挙げます。

女性編

① 葉酸

妊娠する1か月前からの摂取が推奨されています。葉酸は赤ちゃんの脳や脊髄を形成するのに必要な栄養素で、細胞分裂が活発な妊娠初期に不足すると神経管閉鎖障害(二分脊椎や無脳症)という先天異常が起こる可能性があります。1日400μgの摂取が推奨されています。ブロッコリーやキャベツに多く含まれます。

② 抗酸化作用の強いもの(ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール(レスベラトロール)、コエンザイムQ10など)

体内での活性酸素の発生やその働きを抑え、体の中を錆つかせない物質です。緑黄色野菜やトマトや大豆、ゴマなど野菜や果物に多く含まれます。

③ 鉄

妊娠中は貧血になりやすいもの。妊活中から意識して摂取しましょう。赤身肉、レバー、魚、大豆製品や、ほうれん草などに多く含まれます。

④ ビタミンD

ビタミンDは骨の成長を促進する作用や、ウイルスや細菌などに対する免疫機能を高める働きがあると言われています。そして、妊娠率や妊娠継続率、流産率にもビタミンDが関係するという報告があります。魚やキノコに多く含まれます。

男性編

亜鉛

亜鉛は精子形成に非常に重要であり、女性でも大切な②の抗酸化作用の強いものに加えて積極的に摂取したい栄養素です。亜鉛が多く含まれる食品としては赤身の牛肉、鶏肉、納豆、鶏卵、牡蠣、うなぎなどが挙げられます。

いずれの栄養素も非常に大切なものばかりですが、気にしすぎるあまり食事が偏りすぎるのもよくありません。食事だけではとりにくい栄養素もありますので、サプリをうまく併用しながら日々の食生活を意識してみてください。

妊活中に避けるべき食べ物は?

① 生肉

生肉はトキソプラズマという寄生虫が付着していることがあります。妊娠中にトキソプラズマに感染すると、赤ちゃんに先天的な異常が出ることがあります。お肉にはしっかり火を通して食べるようにしましょう。

②ビタミンAが多すぎるもの

ビタミンAは皮膚や粘膜を適切な状態にしたり、正常な視覚にも大切なとるべきビタミンの一つです。ただし、妊娠中に過剰摂取の状態が続くと胎児の奇形が起きることがあります。レバーやウナギの取りすぎには注意しましょう。

③アルコール

過剰摂取は不妊症のリスクになります。WHOは妊娠を目指す期間、または妊娠中に安全なアルコールの摂取量は不明としています。米国生殖医学会は、アルコール1日2単位(缶ビールや缶酎ハイ500mL1缶=1単位)以上で、不妊症の確率が上がると発表しています。これらは人種や個人でも代謝能力が異なり、実際にこれくらいの量は安全、これ以上は危険という一般的な線引きは困難です。過量の飲酒は避けた方が良いでしょう。

④カフェイン

妊娠中のカフェインの過剰摂取は赤ちゃんの発育に影響が出ることがあります。妊活中も常識の範囲内ならOKでも、摂りすぎはよくない、という報告もありますので、妊娠した後の生活も意識してカフェインレスの生活に慣れておくと良いでしょう。

避けるべき食べ物といっても、妊娠を考えたら全期間中一切摂ってはいけないわけではありません。適量を食べる、妊娠の可能性がない時期は食べる、などうまく付き合える方法を探していきましょう。

妊活中におすすめの飲み物

①カフェインの入っていないもの(麦茶など)

カフェインは少量なら摂取してもOKですが、色々なものに入っているため、うっかりすると過剰摂取になることがあります。ベースを麦茶などのカフェインの入っていない飲み物にして、一息つきたいときにコーヒーや紅茶を少量飲むように習慣づけると、上手にカフェインをコントロールできるようになります。

麦茶はカルシウムや鉄分、カリウムなどのミネラルが豊富で安心して飲むことができます。

②ハーブティー

香りがよくリラックス効果の高いハーブティーもおすすめです。ただし、妊娠中に避けた方が良いものとしてローマンカモミール、アロエ、シナモン、サフラン、タイム、ナツメグなどがあります。もちろん、少量飲んでしまったから即影響があるというわけではありません。また、中にはスパイスとして使用されるものもありますが、それも少量の使用が妊娠中に禁忌というわけではありません。

③ 野菜ジュース

妊活中に摂りたい栄養素の一つに葉酸があります。葉酸を多く含む果物や野菜(イチゴ、アボカド、マンゴー、パセリ、ホウレンソウなど)をフレッシュジュースとして摂取するのもおすすめです。ただし、市販の野菜ジュースは糖分過多のものが多いので要注意。

よく体は温めた方が良いですか?冷たいものは飲んではいけませんか?という質問をいただきますが、寒ければ温かいものを飲めばよいですが、暑い夏にも無理して熱いものを飲む医学的な意義はありません。もちろん冷たいものをとりすぎるのは胃腸にとって負担になることはありますが、妊娠と冷えに直接的な因果関係はありませんので、自分が快適と思う温度で飲みましょう。

妊活中に気を付けたいポイント 

① 食べる時間

生活リズムを整えるためにも、大体決まった時間に3食食べるのが良いでしょう。忙しくて朝ご飯を抜いてしまう、などの声も聞きますが、朝ご飯は1日のエネルギーになります。手軽に準備できるものでも良いので、しっかりとりましょう。

②食べるタイミング

寝る直前に食事をとると、体重増加につながったり、胃もたれや浅い眠りにつながり、体調不良の原因となることがあります。夕食はできるだけ寝る2時間前くらいまでを目安に、重くなりすぎないようにしましょう。

③早食いを避ける

よく噛むことは満腹中枢を刺激すると言われており、食べすぎの防止につながります。また、胃や腸の消化機能の負担も軽減されます。

④食事の内容

これまでに摂るべき食事、避けるべき食事を挙げていますが、偏りすぎはいずれもよくありません。また、炭水化物や脂質は、簡単に食べられるもの、早く食べられるものを選ぶと自然と割合が増えてしまう傾向にあります。栄養バランスを考えながら自分ですべての食事を作るのは、忙しく生活している女性にとって大変です。外食やお惣菜、お弁当は、時短したい方には大きな味方であり、積極的に利用してよいですが、その際は意識してたんぱく質をとれるメニューを選ぶようにしましょう。

妊活中に意識すべき適正体重について

BMI[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗] 18.5以上25未満が適正体重です。

痩せすぎ、太りすぎは妊娠に重要なホルモンに影響を与え、排卵しにくくなったり、妊娠後の流産、早産や妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病など合併症のリスクが高まります。

BMI22が健康上最も病気のリスクが低いと言われています。

また、妊娠中の体重増加の目安は下記の通りです(産婦人科診療ガイドライン産科編2020より)

妊娠中に体重が増えなさすぎると、早産や赤ちゃんが週数に対して小さく産まれるリスクが高まります。逆に、妊娠中に体重が増えすぎると巨大児(4000グラム以上)や赤ちゃんが週数に対して大きく産まれるリスクが高まります。また、妊娠中の体重増加が胎児発育に与える影響は妊娠前の体格によって異なり、やせの場合に、より強くなると言われています。早産や、赤ちゃんが在胎週数に対して小さく産まれることは生まれた後の赤ちゃんの発育に影響があるだけでなく、成人後の生活習慣病の危険因子であることが報告されています。また、巨大児や赤ちゃんが週数に対して大きく産まれることも、成人後の肥満や生活習慣病発症の危険因子です。

妊娠中は体重の増えすぎ、増えなさすぎ、いずれも赤ちゃんに影響を与える可能性があります。妊活中から適正体重を知っておき、食生活を整えておきましょう。

妊活のご相談は松本レディースIVFクリニック

当クリニックは、「赤ちゃんが欲しいのになかなかできない」と悩んでいらっしゃる方のための不妊治療専門クリニックです。

妊娠しにくい方を対象に、不妊原因の探索、妊娠に向けてのアドバイス・治療を行います。

1999年に開業し、これまで、不妊で悩んでいた多くの方々が妊娠し、お母様になられています。

当院の特徴につきましてはこちらをご参照ください。

https://www.matsumoto-ladies.com/about-us/our-feature/

まとめ

今回は妊活中のおすすめの食べ物、意識して摂りたい栄養素、逆に控えた方がよい食べ物、飲み物について説明しました。「こうでないとダメ」「あれもダメこれもダメ」でストレスになっても良くないので過度なやりすぎは禁物ですし、たまの息抜きも大切ですが、少しずつ意識して普段の食生活に取り入れてみましょう。妊娠した後、健康的な妊娠生活を送り、元気な赤ちゃんを出産するためにも役に立つはずです。

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監修医師情報

原口 広史
専門 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
日本産科婦人科学会産婦人科指導医
日本生殖医学会生殖医療専門医
生殖・内分泌
子宮内膜症
子宮腺筋症
着床

お子さんが欲しいという希望や、なかなかできないという悩みに、少しでも手助けできるよう心がけています。
是非、いらっしゃって下さい。

経歴
2006年 東京大学医学部医学科(理科3類)卒業
2007年 焼津市立総合病院
2009年 東京大学医学部附属病院
2010年 焼津市立総合病院
2011年 河北総合病院
2012年 東京大学大学院医学系研究科生殖・発達・加齢医学専攻博士課程
2015年 日本学術振興会特別研究員 DC
着床関連の研究に従事
2016年 大学院博士課程卒業 医学博士
2016年 日本学術振興会特別研究員 PD
2017年 東京大学医学部附属病院 助教
2019年 東京大学医学部付属病院
生殖グループ 総ハウプト
2020年 松本レディースクリニック/リプロダクションオフィス 常勤医師
2021年 松本レディースリプロダクションオフィス 院長
2023年 松本レディースIVFクリニック 院長
田中 智基
専門 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
生殖・内分泌
着床

受診や治療自体がストレスにならないように心がけています。
なかなか授かれない状況で不安や悩みが多い方もいらっしゃると思います。
心折れずに次の一歩を踏み出し続けましょう。
お二人がゴールにたどり着けるように精一杯サポートさせていただきます。

経歴
2011年 東京大学医学部医学科(理科3類)卒業
2011年 東京大学医学部付属病院
2013年 焼津市立総合病院
2018年 松本レディースクリニック/リプロダクションオフィス 非常勤医師
2020年 同 常勤医師
2021年 松本レディースリプロダクションオフィス 副院長
2023年 松本レディースIVFクリニック 副院長
2018年6月に改正・施行された「医療広告ガイドライン」に基づき、当ページは医師免許を持った松本レディースグループの医師監修のもと掲載しています。
医療広告ガイドラインの運用や方針について詳しくはこちら、当院の在籍医師一覧はこちらをご覧ください。
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